2013年2月27日水曜日

税理士とマイナンバー制度

以前にも実務者協議されていたマイナンバー制度に関する法案が3月1日に閣議決定されるそうです。国民の一人一人に番号が割り振られ、年金や医療費、所得税など払った額を一括で管理できるシステムがマイナンバー制度です。

確かにカード一枚に年金手帳や保険証のデータを集約してもらえれば、本人確認の証明書として利用できますし、便利になる点がいくつもあります。

特に転居した際や結婚により姓が変わったときにも手続きが1回で済むことになります。
我が家も転勤が多いので、様々な証明書ごとに住所変更の書類を記入したり、提出したりする作業が省略されればかなり楽になります。

また、確定申告の際に証明書を添付しなければならないという事務的作業を省略できます。所得税申告で、医療費控除の還付を申請するときに、何十枚、何百枚の領収書を整理して保険料を計算するのは、多くの時間を要します。

何といっても年金記録のミスをなくす効果があるのは大きい利点だと思います。支払った支払わないが記録に残されていないという最悪の問題は今後一切起きてほしくないですからね。

でもパソコンの遠隔操作事件もあったように、一枚のカードに病歴や年金、所得などのあらゆる個人情報が集められるわけですから、かなり綿密な危機管理がされていないと、情報漏えい問題にすぐ発展してしまうのではないでしょうか。

クレジットカードを紛失した際には、民間カード会社は不正被害が起こらないようカードを無効にしたり、万が一不正使用されても損害額を負担してくれたりとサービス体制が整っている場合が多いので、同じように国や地方自治体が対処できるのかという不安もあります。

いずれにしても見切り発車だけはせず、完璧なシステムを構築してから最終決定していただくよう願うばかりです。

東京都千代田区の税理士事務所で働くスタッフのブログ

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